貸金業の法律案

このような過程を経て「貸金業の規制等に関する法律案」及び「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案」が昭和54年5月29日、与党自由民主党から第87回国会に提出された。

他方、野党も独自に法案の検討を進め、社会、公明、共産の各党から同国会に提出された。

これら各党の法案は全く審議が為されないまま廃案となり、次いで第88回国会、第91回国会にも引き続き提案された廃案、昭和56年3月から5月にかけて第94回国会に四党から同様の案が提案された。

そして、この第94回国会及び第95回国会は継続審議とされたが、昭和56年末からの第96回国会においては、各党間の意見になお隔たりがあった。

１.出資法の上限金利をどこまで、どのような経過措置で引き下げるか。

２.所謂「グレーゾーン金利」の取扱いの明確化の二点につき、

それまでの各党間の話合いを踏まえ衆議院大蔵委員会の理事会等において精力的な詰めが行われた。

その結果、第96回国会の会期が大幅に延長されたこともあって話合いがつき昭和57年8月3日自由民主党案を基幹として各党間の調整による修正を加えた新たな法案が自由民主党及び新自由クラブ民主連合両会派共同で提案され、これまでの自由民主党、社会党。公明党案は撤回された。

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